(7)2学期。診断書無視の強制病気休暇命令
夏の休暇で体調がよくなったA教諭は、9月完全復帰を目指します。
しかし、再びC1から、
「体育祭の練習も予行演習も役割分担に入っていないのだから、
出勤してはいけない」
と強制病気休暇命令を下されます。
このためA教諭は、体育祭の予行も当日も、学校へ出ることを許されませんでした。
A教諭は8月末に、主治医から
「スモールステップで徐々に勤務時間を増やしていくことが必要である。」
という診断書を貰い、C1に提出していました。それにもかかわらず、このような強制病気休暇命令が、その後も何度か出されます。
ある時、校長室へ呼ばれてA教諭が入っていくと、C2が校長机の横に仁王立ちしていました。A教諭は即刻C2の退席を求めます。しかしC1が応じないので、A教諭が退出しようとすると、C1は職員室まで追いかけて来て、「出勤簿にはハンコを押したらいかん。」
A教諭は、「校長先生、自殺対策基本法は読んでくれたんですか。」
C1「いや、まだ。」(9月にA教諭はC1に自殺対策基本法と大綱を読んでくれるようにお願いしていたのです。)
一学期4月10日以来、職員室でこのようなパワーハラスメントが行われるのを見てきた心ある人は、胸をいためています。しかし何も助けてあげられないと悩んでいます。
(8)差別発言「去ね!去ね!!病気のやつは!」事件
(「去(い)ね」とは「帰れ」の方言です。)
C3は教務という(管理職に次ぐ)役職にありながら、このような発言を一学期から繰り返してきました。C3は、けんかを売るように、あるいはの教職員の前でこれ見よがしに、A教諭に対してふっ掛けます。
5月○日。朝。職員室で他の教職員のいる前で嫌がらせ。
「先生、ボーナス出るんじゃきに、無理して居らんでええけん、帰ってください。」
A教諭は一瞬、誰に言っているのか分からなかったそうです。
「アイツはろくに仕事もせんとボーナスはもらうんか」と、他の教職員たちに思わせるこの行為。教職員集団の中でA教諭を孤立させようとするこの行為の悪質さは、単にA教諭に対してのみ向けられたものではありません。鬱病で苦しむ何百万という人、そしてまた今後増えていくだろう鬱病に苦しむ生徒たちに対して向けられているのです。
9月○日。職員室でA教諭に。
「先生、病気なんじゃきん、うろうろせんとってくれる」
これらの発言は、C3からA教諭に対して、職員室で行われています。
(いずれの場合もC2がその背後にいます。ただしC3は、C4~C6とはやや特徴を気にします。多分にC3自身の性格による攻撃性もあるでしょう。)
いずれも、病気(鬱病)という本人の努力だけではどうしようもない辛い状態に対して、このような悪質な差別発言を平気でできるのです。そこには土居中学校の職員室にその行為を許す土壌が存在するということなのです。
9月○日。ついに、職員室以外の場所でも、悪質な差別発言がA教諭に投げつけられるようになります。4時間目終了後、A教諭が職員室を出ると、
C3が
「去ね!去ね!!病気のやつは!」
とA教諭にいかにも憎らしそうに投げつけました。給食準備中の廊下でした。C1も2~3メートル離れたところにいて、この出来事をはっきり見ています。C2も4~5メートル離れた反対側にいます。
その後、A教諭がC1に、C3からの謝罪を要求したとき、
C1は「自分は難聴だから聞いてない」と開き直ります。そして、「今はそういうことはないんだから、いいでしょう」と言ってウヤムヤにして済まそうとします。
C3が平気で上記のような行為をすることを助長している、管理職C2とC1の責任には、大変重たいものがあります。
現在に到るまで、謝罪は一切ありません。A教諭は、土居中学校の教職員集団の中で、以上のようにして追い込まれ、孤立させられています。このため、現在も、職員会に出ることが出来ません。
※ ※ ※
C3は直接暴力的な行動を実行してしまう(これまでに、実際に足や手を出されて被害を受けた教師も複数います)のが大問題です。
一方、C2が陰でC4らと好き放題に言い合っている悪口は、それは、ひどいものです。(A教諭に対してだけではありません。たくさんの土居中学校教職員や、さらにPTAや地域の人に対しても。)
これらについては、別に追究する必要があるでしょう。
(9-1)『1.16警察導入事件』(前)
とうとう、C2~C6がA教諭を追い詰める、大きな事件が起こります。
1月16日。たまたま、生徒{Bさん}の一人(ここではBさんと呼びます。)と、その日の朝会ったA教諭。Bさんが「今日転校する」と言うのを聞きます。
「えっ!!??」と驚いたA教諭は、「それはちょっと待って。話を聞かせてくれ」と言います。その日の午後、保健室で着替えていたA教諭(更衣室は幹部連中がランチルームにしていて使えない)。そこへBさんがやってきます。
こうして、A教諭はBさんの話を聞く時間を神様から与えられました。
11月以降Bさんが、C2~C6から執拗にいじめられてきたことを聞いて、A教諭は「すまんかったなあ。気になっとったんよ。もっと早ように、話聴いてあげれとったらなあ。」とBさんに謝ります。A教諭は本来穏やかなBさんが時々険しい表情になっているのを目にしてずっとBさんのことが気になっていたのです。
とりわけBさんを苦しめていたのは、C2とC4が嫌がるBさんを強引に授業に連れ出そうとすることでした。C2が表に出てくることは珍しいのですが、C4がピッタリと張り付いて神経をかきむしってくることは、A教諭も1学期成績偽造事件で不審者扱いされた時に体験していてよく分かりました。Bさんは「時々殴ってやりたいと思った」と述懐します。A教諭には、自分のことのようにその気持ちが分かります。「よう我慢したなあ」と、そういうのが精一杯でした。
それでも、転校するのを引きとめようと、A教諭は訊きます。「もし、C2~C6がちょっかい出さんようになったとしたら、どう?それでも転校したい?」Bさんの返事は「そうなるんなら、転校はしとうない。」また、A教諭は訊きます。「どんな人の中にもインナーチャイルドいうて、小さかった時の自分が居るんよ。Bさんのチャイルドは、今何を一番したいといよるかな?」Bさんはすぐに答えます。「ここで、静かに座っとりたい。」
清掃が終わった時、A教諭はBさんに訊きます。「終わりの会に行かんか?」
もしも、これで、転校するとしたら、今日が土居中学校最後の日になってしまう。友達に分かれも告げないまま分かれてしまうなんてあまりにもさびしい。A教諭はそう思ったのです。
Bさんは、「いや、行かん。」A教諭「どして?」Bさん「もし、友達の顔見たら、転校する決心が揺らいでしまう。」
A教諭は胸が一杯になります。『もう、そこまで追い詰められてしまっていたんか…。』
だまって、2人並んで座っていると、Bさんが口を開きます。
「もう、自分みたいな苦しい思いをする人には出て欲しいない。」
その少し後でした。終わりの会終了のチャイムが鳴ります。このあと、教室で合唱練習をすることになっていました。
そこに、C4がまた来たのです。
(9-2)『1.16警察導入事件』(後)
C4が、Bさんに「合唱練習、行かんか。」といいます。
Bさんは黙って座っています。
A教諭が、Bさんの代わりに答えます。「行けん。」
C4はそれを無視します。
さて、ここで、重要な事ですが、C4はこのようにして、Bさんを追い詰め、またA教諭を差別してきたのでした。C2~C6はA教諭の存在を無視して、保健室でA教諭が生徒の悩みを聞いているようなときでも、平気で割って入って、A教諭と生徒を引き離してきました。普通なら、教師と生徒が話をしている時に割り込むときには教師には「ちょっとすみません。割り込んでもいいですか?」と聞くでしょう。生徒にも「ちょっといいかな?」と聞くでしょう。
この学校では、そのような当たり前のことがありません。
A教諭が、Bさんの代わりにもう一度答えます。「行けん。」
C4は相変わらず無視して動きません。
ついにA教諭は声を大きくして「行けんのよ!」といわざるを得なくなります。
A教諭はC4を保健室から外に出そうとします。土居中学校最後の日になるかもしれないBさんが、目の前で、これまで1ヶ月以上にわたってきて苦しめられてきたその張本人から、また同じ苦しみを与えられる事を、どうしても見過せなかったのです。
A教諭がC4に保健室を出るように声を大にして促しながら、保健室の出口に向かっていると、C5が入ってきます。C5にも保健室を出るように声を大にして促しながら廊下へ出ます。
このC5も、A教諭のことをこれまで不審者扱いしてきた人物でした。
C5は廊下で、「ハイハイ、相談室じゃ」と言ってA教諭を相談室へ連れ込もうとします。『自分が相談室に連れ込まれたら、その間にC4がBさんをむりやり引っ張り出していくだろう』とっさにそう考えながら、A教諭は抵抗します。しかし、C5は、その大きな体でA教諭を押していきます。
ここで、一つ問題点を指摘しておきましょう。C5は前任校で《手を出したら体罰になる》ということはしっかり学習してきたようです。このときも、A教諭に手で触ることはしていません。胸でどんどん押しているのです。A教諭は「当たるな!」と何度も叫びながら抵抗します。
そして、A教諭の左ヒジがC5の右頬に当たります。
C2が「殴ったんか?」
C4が「殴った」
C3が「よっしゃ、警察じゃ」、
C1はその様子を見ていてとめようともしません。
C3はすぐに警察に電話して出動を要請します。
また、C2はH議員に電話してすぐ来るように頼みます。
ここまでがわずか数十秒。
その後、C4が狂ったようにA教諭に罵声を投げつけ(「くそばか、おどれやー!」)、A教諭は「お前ら教師が生徒をいじめよんじゃ!」と怒鳴り返します。
以上のことは約3分で終結します。
校長は後に、「A教諭がずっと暴れて手のつけようがなかったので仕方なく警察に連絡した」というまったくウソのシナリオを公表します。A教諭がC5を殴って「ボキッ」と音がした、というでたらめも公表します。
さらには、A教諭がうつ病なので今後もいつ突然パニック発作的に暴れだして生徒に危害を加えるかもしれない、と言ったようなことも言います。このうつ病に対する無知・偏見こそが差別なのです。これまでの数ヶ月以上にわたる厳しい差別の中で、A教諭が暴れたことがあったでしょうか?
パニック発作はむしろ、突然呼吸が苦しくなるといった自分自身を苦しめる症状となって現れてくるものなのです。
酒が入ったら、口論している相手を部屋の外に呼んで殴ったり、蹴ったりするC3のような行為とはまったく違うのです。
常にBさんを守ろうと考えていたA教諭は、大声をあげていたけれども(C4の方がすさまじい大声で恐ろしい口調だった)、終始冷静でした。
保健室には、Bさんを含め他にも、生徒と保護者が居ました。この一部始終は彼らも聞いています。
その後息を整えて保健室に戻ったA教諭にBさんが「先生、すみませんでした」と言うのを聞いて、泣きそうな気持ちになったとA教諭はいいます。A教諭は「何言よん。そんなことないけんな。君が『すまない』やか言うこと絶対ないんよ。ワシのほうこそ、心配かけてごめんよ。」
学校が警察を呼んだということを聞いたA教諭は、職員室にいきます。が、C1~C6は何も言いません。その間C5はすぐに病院へ行って「全治5日」の診断書をもらってきます(後に『土居中現役卒業生 集まりんしゃい』のサイトで徹底的にたたかれて弱気になったC5は、ついに、「この時自分は、C2とC3から『病院に行って診断書をもらって来い』と言われて行ったんだ」と漏らします)。C5が帰ってくるより前に、パトロールカーが学校へ到着。警官2名が校長室へ通されます。また、C3が正面玄関外からH市会議員を丁重に招き入れます。
A教諭は、いつでも警察の事情聴取に応じる構えで図書コーナーで待っていましたが、勤務時間一杯待っても誰も呼びに来ません。
さて、ちょうどこの日、私立高校の合格発表があり、図書コーナーにはそれを待っている生徒達がいました。A教諭が警察からのお呼びを待っている間、A教諭はその生徒たちと雑談をしました。
それが、A教諭が土居中学校で、生徒と直接話をした最後の日になってしまいました。